屋外用LEDディスプレイの選び方を5つのステップで解説していきます。5つのステップは、下記のとおりです。
屋外用ディスプレイを設置する際には、まず活用目的を決めるところから始まります。順番にそって選べば、最適なディスプレイを選べるので、さっそくみていきましょう。
1.活用目的を決める
最初に、導入する屋外用LEDディスプレイをどのように活用したいのかを明確にしましょう。屋外でのLEDディスプレイ活用には、以下のような事例が挙げられます。
・店舗前、外壁のインフォメーションや広告看板
・駅や公共施設の建物屋上・壁面の演出や広告看板
・車両へのLEDディスプレイの搭載
・ビルボード、屋上広告
・スタジアムの大型ビジョン
具体的にどのように活用したいかを決めると、選ぶべきLEDディスプレイも決まってきます。
たとえば、広告として使用する場合には「見る」意思のない人に訴求する必要があり、歩いている人に目を止めてもらう工夫が必要です。一方で、スタジアムの大型ビジョンなどはスポーツや音楽などを見に来ている人に、さらに臨場感を味わってもらう必要があります。このように、具体的な活用方法を決めると、訴求方法や設置すべき場所、スペックなどを具体的に決めやすくなります。
2.設置場所を決める
つぎに、設置場所を決めます。
屋外用のLEDディスプレイは設置の難易度によって価格にも影響するので、設置する場所は早めに決めておく必要があるからです。また、どの大きさのLEDディスプレイなら設置可能なのかも決まってきます。
設置場所が決まることで、つぎに紹介する視認距離も決まってきます。
3.視認距離にあわせてサイズやピクセルピッチを決める
活用方法と設置場所が決まれば、ターゲットとなる人にどの位置で見てほしいかを考えます。見る位置が決まれば、視認距離を決められるので、サイズやピクセルピッチが決まるからです。
ピクセルピッチとは、LED素子間の間隔のことを言い、面積あたりのピクセルピッチの密度で解像度が決まります。活用目的や視認距離から、サイズ、ピクセルピッチなどの仕様を決めていきます。
最短視認距離とピクセルピッチの関係は、最短視認距離(mm)÷1,000=適正ピクセルピッチ(mm)が判断基準です。
視認距離とピクセルピッチの関係について解説した動画もありますので、ピクセルピッチについて詳しく知りたい方は下記の動画をご覧ください。
【簡単説明】ピッチ、解像度、ディスプレイの関係
【簡単説明】視認距離と画素ピッチ
4.設置予定場所に設置できるか確認する
おおよその仕様が決まったら、LEDディスプレイが設置予定場所に安全に設置可能かどうか確認していきましょう。
具体的には、チェックするのは下記のような項目です。
・設置場所の構造物の耐荷重は問題ないか
・支えている箇所の耐荷重は問題ないか
・吊るす場合は落下リスクも考慮する
仕様によってチェックする項目には違いがあります。たとえば、車両にディスプレイを搭載する場合では、振動でディスプレイが破損せず安全に移動できるかどうかの確認も必要です。
屋外用LEDディスプレイが希望する場所に安全に設置可能かどうかは、事前に調査しておくことが大切となります。
5.暴風・防塵に対するリスク対策を考える
屋外にLEDディスプレイを設置する場合、天候による劣化を考慮する必要があります。防水・防塵対策ができていない場合は、早いうちに劣化が進んでしまうので、対策をしっかりするようにしてください。
また、飛来物などによって部分的にパネルが故障してしまうリスクについても知っておきましょう。LEDディスプレイの場合は、飛来物などによってパネルが故障しても部分的な交換が可能です。液晶ディスプレイの場合には、故障したときに部分的な交換ができません。
液晶ディスプレイのほうが、導入コストはLEDディスプレイよりも抑えられる可能性があります。ただし、メンテナンスなど長期的なトータルコストで考えるとLEDディスプレイのほうが費用を抑えられる可能性が高いです。
導入時のコストだけでなく、トータルでLEDディスプレイのほうがコストがかからないことを決裁者などにしっかり伝えられるように理解しておくと、稟議などをスムーズに進められます。