2022年以降のLEDディスプレイ市場は、以下の2つの点から成長が見込まれています。
本記事では、Futuresource consultingが2021年8月に発表したグローバルLEDディスプレイ市場報告書(原題:GLOBAL LED DISPLAY MARKET REPORT)をもとに市場動向を説明します。
参考:”GLOBAL LED DISPLAY MARKET REPORT” Futuresource consulting
コロナ禍で停滞していた市場は2022年には30%伸長
1つ目の要因は、コロナ禍における停滞からの回復です。
2020年のLEDディスプレイ全体の市場は、新型コロナウイルスのパンデミックの影響もあり、前年に比べ10%減の63億ドルでした。中国がコロナ禍から急速に回復したことで需要を下支えしましたが、それでも世界的には回復に遅れが見られます。
しかし、2022年には需要が回復し、LEDディスプレイの市場規模は30%伸長することが予想されています。
コロナ禍でも高精細は減少幅が少ない。コントロールルームが牽引
加えて、コロナ禍でも高精細分野での需要は大きく減少はしていません。特に、コントロールルームは引き続き主要なLEDディスプレイ分野であり、2020年の売上高は前年比3%増の11億ドルに達しています。
コントロールルームにおけるディスプレイ全体の売上高が2020年に9%減少したなかでも、LEDDディスプレイは売上を伸ばし続けました。その結果、2020年のコントロールルームにおけるディスプレイ総売上高のうち、LEDディスプレイが占める割合は10%上昇し66%となりました。
以上のように需要の拡大が続くLEDディスプレイですが、今後もオフィスやコントロールルームでの需要が高まると予想されます。次章では、なぜLEDディスプレイ市場の成長がこれほど見込まれているのか、その理由を解説します。