LEDディスプレイのデザイン例を紹介する前に、そもそもLEDディスプレイにどのような特徴があるのかを、身近なディスプレイの1つである液晶ディスプレイと比較しながら紹介します。
・レイアウト
まず、LEDディスプレイの特徴として、「レイアウトフリー」であることが挙げられます。液晶ディスプレイの場合、16:9や4:3など規定のサイズのものがほとんどなので、そのアスペクト比(縦横比)に適さない箇所への設置は難しいです。
LEDディスプレイは、LED素子を実装したモジュールを組み合わせて1枚のディスプレイを構成するため、液晶ディスプレイと比べてさまざまな箇所に自由に設置できます。
・輝度
LEDディスプレイは液晶ディスプレイと比較して最大輝度が高く、外光に負けない明るさで映像を出力できるため、屋外などでも高い視認性を保つことができます。
これは映像を映し出すために必要な光源の違いによるところが大きく、液晶ディスプレイの場合、側面または背面に設置された光源の光を導光板などによる間接光を用いてディスプレイ全体に行き渡らせて、映像を表現しています。この構造により、光ムラが出やすく輝度が不足しがちです。LEDディスプレイは
各LEDが自発光しているため、高輝度を実現でき日中の屋外向けにも視認性を保ったまま光ムラが出にくい映像を表現することが可能となっています。
輝度を表す数値としては、ロウソク1本分の明るさを1とした「cd(カンデラ)」が利用されます。
屋外向けに必要なcdとしては、3,000cd以上と言われていますが、一般的な液晶ディスプレイの最大値は500cd程度となっており、屋外では十分な視認性を確保しにくくなっています。
一方で、LEDディスプレイは最大で6,000cdの製品もあり、屋外でも十分にインパクトある映像を見ている人に発信できます。
・サイズ
LEDディスプレイは液晶ディスプレイと比べて、大きさにおいても自由に設定できます。先述したように液晶ディスプレイは規定のサイズで作られているものがほとんどのため、規定のサイズを超えた大きさで設置しようとすると、多くの液晶ディスプレイを組み合わせる必要があります。組み合わせて大きくしているため、つなぎ目部分が気になってしまうケースも多く、鑑賞者からすると、どうしても映像への没入感などは低くなってしまいます。
LEDディスプレイの場合、モジュールを組み合わせて1枚のディスプレイを構成するため、大きさに制限がなくディスプレイを構成できます。モジュールを組み合わせて大きなディスプレイを作り上げているので、つなぎ目のない一枚絵で映像を表現できます。
今後、複数の液晶ディスプレイを用いて大型ディスプレイに構築する方法からシームレスなLEDディスプレイに普及することが期待されております。
▼参考:大型LEDディスプレイ特徴や上手な活用法、注意点については、下記の記事で詳しく解説しています。
大型LEDディスプレイの特徴と注意点|ワンストップサービスのHIBINOが解説