中に入ると、6〜7mはある大きなファントムタイプ(LEDが回転して、立体的に見えるディスプレイ)が目を引き、期待が高まります。ロボットは、上映コンテンツの説明をしてくれていました。
開演の15分前に会場へ入ったのですが、中はすでに満員でした。しかも、前後の席の間隔が狭いため、日本の映画館で奥の席に入る時に、相撲で懸賞金を受け取るときに関取が“手刀を切る”ように手のひらをひらひらさせつつ「スミマセン」を連発して奥へ行くこともできません。年甲斐もなく、後ろから席を飛び越えて着席すると、左のビジネスマン風の男性はニコリと微笑み、右の初老の女性は、いかにも「はしたない」と言わんばかりにジロリと睨まれてしまいました(ごめんなさい)。この文を読んで行かれる方は、早めにご着席されることをおすすめします。
会場内は撮影OKなのですが、業界人の端くれとして気が引けるので割愛します。「不点灯はないのか?意外に平坦度はないんだな?音響は、高音は良いけど低音はもう少し硬さがあった方が好みだな…みせてもらおうか、Sphereの性能とやらを」と斜に構えた思いを抱え、上映を待ちました。
しかし、そんな思いも上映が始まり数分で消え、その圧倒的な迫力に会社から付けられたリードも消え、時間を忘れる素晴らしいひと時でした。
シートには振動装置が内蔵されており、コンテンツに合わせて振動が発生します。また、風が吹く装置もありました。設備にはあるようですが、私が鑑賞したコンテンツには香りはありませんでした。とはいえ、視覚・聴覚・触覚を刺激する、圧倒的な没入感を味わうことができました。
お客様へのご提案で、「大きいは正義です」と申し上げることがあります。これを後押ししてくれるような、巨大なLEDディスプレイと音響がSphereにはありました。SPECを語るよりも先に大きさだな…と改めて感じました。
後方の様子
無点灯状態の天井