従来のLEDには砲弾型とSMD(Surface Mount Device)という2つのタイプがありました。
ここからは、砲弾型、SMD、COBのそれぞれの違いについて解説します。
砲弾型、SMD、COBのイメージ図
砲弾型
砲弾型は1990年代にLEDが誕生した際の形で、名前の通り砲弾のような形をしています。アノード(プラス)とカソード(マイナス)の2つの端子を持ち、表面のドーム型のレンズの中にLEDチップが光源として格納されています。
もっとも古い方式なので安価ではありますが、狭ピッチが作れないため、屋外サイネージなどに使用されることが多いです。また、古い方式を逆に利用し、レトロな雰囲気の演出を行いたい場合にも使用されます。
砲弾型LEDディスプレイ
SMD
SMDはSurface Mount Device(表面実装型)の略で、LEDのチップを四角いDeviceの中に埋め込み、このひとつのDeviceを基板(Surface)の上にハンダ付けして実装(Mount)しています。
砲弾型よりも小さな面積にたくさんのLEDを配置できるため、高精細な映像表現が可能です。現時点では、LEDディスプレイとしては流通量が多く、一般的なタイプとなっています。
SMD LEDディスプレイ
また、SMD製品の表面を樹脂でコーティングしたもので、「GOB」と呼ばれる製品もあります。SMDは、基盤の上にLED素子が乗っている状態のため、小さな素子(狭ピッチ)の場合、触れると素子が外れてしまうことがあります。
そのため、ショールームや店舗など、様々なお客様がLEDディスプレイの近くを通る可能性がある場所に設置する場合には、表面がコーティングされているGOBの方が適しているでしょう。
COB
そして2016年から登場したCOBは、アルミ基板に直接LEDチップを張り付けるという技術です。表面が樹脂でコーティングされており、その中に複数のLEDチップが入っているため、点ではなく面で発光します。
狭いピッチで超高精細が可能ですが、まだ流通量が少なく、コストが高い場合があります。