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決まったサイズに縛られない!
LEDディスプレイのアスペクト比

「普通のディスプレイではなく珍しい形でもっとインパクトが欲しい」
「この細長いスペースにデジタルサイネージを設置したいけど、ちょうどいいサイズのディスプレイが見つからない」

ディスプレイの導入を検討する際、こうした悩みはありませんか?

一般的なテレビや液晶ディスプレイは、16:9といった決まった比率に縛られており、自由度が限られています。そのため、設置したいスペースにピッタリ合うサイズを見つけるのは難しいケースが多々あります。また、横長(または縦長)の四角以外の形はそもそも対応できません。

これに対してLEDディスプレイは、モジュールを組み合わせて構築する仕組みを持つため、「アスペクト比を自在に変えられる」「四角以外の変わった形の画面が作れる」という大きな特徴があります。空間や用途に応じた最適な画面設計ができるのは、LEDディスプレイならではの強みです。

本記事では、アスペクト比の基本からインチ表記の注意点、LEDディスプレイがもたらす設置の自由度や活用事例について解説します。

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LEDディスプレイの最適な活用・選定方法

アスペクト比とインチ数とは

ディスプレイを選ぶ際に必ず目にする「アスペクト比」と「インチ数」。これらは画面のサイズや形状を表す指標ですが、意外と混同されやすいです。LEDディスプレイの自由度を理解するために、まずはこの2つの違いを説明します。

アスペクト比は、縦横の比率


アスペクト比とは、画面の横と縦の比率を表す数値です。「横:縦」という形で表記され、たとえば「16:9」は「横が16、縦が9の比率」を意味します。これは実際のサイズが16cmと9cmという意味ではなく、あくまで比率を示しています。

私たちの身の回りには、用途に応じてさまざまなアスペクト比のディスプレイが存在します。

アスペクト比のイメージ図

コンピューター・モニター・テレビ


4:3は古いテレビや初期のPCモニター(CRT)で使われていた比率です。16:9は現在の主流で、地上波テレビやノートPC、スマートフォンを横向きに持ったときの比率として広く普及しています。16:10はワイドモニターとして作業領域が広いことが特徴です。

コンピューター・モニター・テレビのアスペクト比の一覧

スマートフォン・タブレット


しかし、すべての映像や機器が16:9というわけではありません。スマートフォンでは縦長に進化した「19.5:9」や「20:9」が主流となっています。

スマートフォン・タブレットのアスペクト比の一覧

映画・映像制作


映画館では「2.35:1」や「1.9:1」のIMAXなど、さらに多様なアスペクト比が使われています。

映画・映像制作のアスペクト比の一覧

このように、私たちが日常的に接するディスプレイや映像には、実にさまざまなアスペクト比が存在しているのです。

インチ数は、対角線の長さ


ディスプレイを選ぶ際、多くの人が「24インチ」「40インチ」といった表記を目にしたことがあるのではないでしょうか。このインチ数は、画面の「対角線の長さ」を示しているため、同じインチ数でもアスペクト比によって実際の画面サイズは大きく異なります。

1インチは2.54cmで、例えば24インチの対角線の長さは約61cmとなります。しかし、16:9の24インチディスプレイと、4:3の24インチディスプレイでは、幅も高さも全く異なるのです。

インチ数のイメージ図

そのため、LEDディスプレイを選定する際は、インチ表記だけではなく実寸法(mm/cm単位)で検討することが重要です。

従来のディスプレイが抱える制約

テレビやPCモニターなどの従来のディスプレイは、規格化されたアスペクト比のみで製造されています。先ほどご紹介したように16:9、16:10、21:9など、いくつかの選択肢はあるものの、基本的には既製品から選ぶしかありません。

そのため、設置スペースが縦長であっても横長であっても、その空間に最適な比率のディスプレイが存在するとは限りません。結果として、近いサイズを選んだとしてもデッドスペースが生まれてしまうこともあります。

また、複数台のディスプレイを並べて大画面化する方法もありますが、ディスプレイの縁(ベゼル)が継ぎ目として目立ち、一体感のある映像表現が難しいという課題もあります。

さらに問題なのが、コンテンツのアスペクト比とディスプレイのアスペクト比が合わない場合で、せっかくのコンテンツの視認性が大きく損なわれてしまいます。コンテンツを拡大して黒枠を消すこともできますが、その場合は映像が切れることもあるため、制作時に適した比率を考慮することが大切です。

一方で、例えば、すでに持っているTVCM用に作成したコンテンツをLEDディスプレイでも映すことが決まっている場合には、16:9で作成するか、アスペクト比を変える場合には、16:9以外より大きい部分に何を入れるのかを事前に検討すると良いでしょう。余った部分にQRコードを入れる、といった方法もあります。

LEDディスプレイはなぜアスペクト比に縛られないのか?

従来のディスプレイとLEDディスプレイの最大の違いは、その構造にあります。この構造の違いが、自由なアスペクト比を実現する鍵となっています。

構造上の違い


LEDディスプレイは、小さなモジュールを組み合わせて構成されています。このモジュールを縦横に必要な数だけ配置することで、ほぼ無制限のサイズ・比率に対応できるのです。

また、LEDディスプレイはベゼル(画面周囲の枠)が少ないため、複数のモジュールを組み合わせても継ぎ目が目立ちません。これにより、一体感のある大画面を実現できます。


自由な比率設定が可能に


従来のディスプレイは16:9などの制約がありましたが、LEDディスプレイなら自由な比率での設置が可能です。

ただし、自由な比率で設置できるということは、映像コンテンツもディスプレイのサイズや形状に合わせてカスタマイズする必要があるという点に注意が必要です。

既存の16:9の動画をそのまま使うのではなく、設置するディスプレイに最適化されたコンテンツ制作が求められます。そのため、制作時にはクリエイターとの認識のすり合わせが不可欠です。

HIBINOでは、ディスプレイの形状に合わせたコンテンツ制作も豊富な実績があります。設置からコンテンツ制作までトータルでサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。

自由なアスペクト比が活きる設置事例

LEDディスプレイを導入するメリットは、「決まったサイズに妥協しなくていい」ことです。これにより以下の効果が期待できます。

・空間デザインに完全フィット
 壁や柱、天井など、建築構造に合わせたディスプレイを構築可能。

・コンテンツとの最適化
 表示する映像に合わせて比率を変えられるため、黒枠や余白のない美しい演出を実現。

・インパクトのあるディスプレイ表示
 縦長・横長以外の特殊な形状も可能で、顧客の印象に残りやすく、ブランディングや集客力が向上。


従来の液晶ディスプレイでは「サイズありき」で選ばざるを得なかったのに対し、LEDディスプレイなら「何を表現したいか」から逆算して設計できます。

ここでは活用事例をいくつか紹介します。

1.極端な横長が活きる場所


店舗の壁一面を覆う超横長画面では、商品イメージやブランドムービーを迫力いっぱいに表現し、来店者の体験価値を高められます。ブランドの世界観を空間全体で表現することで、記憶に残る体験を提供できます。

また、商業施設の通路上部やエスカレーター脇などでは、人の流れに沿った情報提供が可能です。移動中の顧客に効果的に情報を届けられます。

以下の記事では、横長が特徴的なLEDディスプレイの事例をご覧いただけます。

LEDディスプレイ導入事例 東急田園都市線 駒沢大学駅(ホーム上部、改札正面)
LEDディスプレイ 導入事例 HAPPINESS ARENA センタービジョン,リボンビジョン、屋外ビジョン

2.縦長が活きる場所


建物の構造上避けられない柱も、ディスプレイとして有効活用できます。円柱への設置も可能です。縦のスペースを活かした設置は、空間デザインと一体化した演出を可能にします。

柱に設置したLEDディスプレイの画像

3.正方形・特殊な形状


ブランドロゴやアート的演出を目的とする場合、正方形(1:1)や特殊な形状のディスプレイが効果的です。立体的なキューブ型など、従来のディスプレイでは実現不可能だった表現ができます。ブランドのアイデンティティを視覚的に強く印象づけられます。

キューブ型LEDディスプレイの画像

まとめ

アスペクト比やインチは、映像体験に大きな影響を与えます。しかし、従来のディスプレイでは、設置環境やコンテンツに完全にフィットさせることは難しいのが実態でした。

一方でLEDディスプレイなら、決まったサイズに縛られることなく、縦横比を自由に調整でき、空間や用途に合わせた理想的な映像環境を構築できます。細長い通路、縦長の柱面、変形した壁面など、これまで諦めていたスペースも、LEDディスプレイなら有効活用できます。

また、従来の「ディスプレイは四角」というイメージにとらわれず、さまざまな形に対応できることも大きなメリットです。ディスプレイの可能性を最大限に引き出し、より効果的な情報発信やブランディングを実現しましょう。

自社の空間や商業施設、イベントなどに最適なディスプレイを導入したいとお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

実際の設置環境を踏まえ、最適なアスペクト比とサイズをご提案します。また、音響機器やコンテンツまで含めたトータルソリューションをご提供可能です。ぜひお気軽にご相談ください。

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